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鍼灸治療で行われる鍼治療と灸治療

鍼灸治療とは鍼治療と灸治療を組み合わせたものです。鍼治療は、経穴を刺激することにより、経絡を通る気や血の流れを改善させ、体の引用のバランスを整えて治癒力を増強させる治療方法です。経穴とはいわゆるツボのことであり、ここを刺激すると元々あった苦痛が和らぐといわれています。ちなみに、ツボの起源は石器時代まで遡ります。鍼治療では、最小限の数の経穴で最大限の効果を引き出すことが求められます。一方、灸治療で使われる灸とは、ヨモギの葉の裏の毛を集めて作ったモグサをひねって小さな粒状にしたものです。それを経穴の上で燃やして刺激し、温熱で気血の流れを改善させるのが灸治療です。体の不調を治療するだけではなく、疲労回復やリラクゼーションに用いられることもあります。鍼灸治療の世界では、どのようなときに鍼治療を用いて、どのようなときに灸治療を用いるのかという明確な線引きはありません。患者の訴えを聞き、異常な所見や病態などをチェックして、適切な治療方法が選択されるのです。

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